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『北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦』展・江戸東京博物館 [世界の美術館&博物館]

映画『HOKUSAI』に続いて江戸東京博物館で開催されている『北斎と広重 富嶽三十六景への挑戦』展を鑑賞してきました。(6月17日)

隣接する国技館を含めて五輪開催に向けての工事が大幅に行われており、かなり不便になっております。

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今回は何故かチケットが多めに入手しました。

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館内に入るとロビーでは北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」のビッグ・ウエーブが出迎えてくれます。

s-『北斎と広重』江戸東京博物館・浮世絵の中01.jpg

会場入り口には「富嶽三十六景 深川万年橋下」が誂えてあり、橋をくぐっての入場となります。

浮世絵の世界に入り込む実感覚で先の展開が楽しみです。

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「富嶽三十六景」と題されているものの実際には46点が制作されており、今回はその全てが展示されております。

見応えは十分すぎるほどで、しかも広重が描いた「東海道五十三次之内」「江戸名所百景」からも出品されており、その数は合わせて122点を越えて「富嶽」が見事なほどに堪能できます。

ただ、会場展示室には密を避けるためでしょうか、ソファーやベンチが置かれておりません。年寄りにはチョッピリきついかも…?

s-『北斎と広重』江戸東京博物館・チラシ03.jpg

大きな勉強になったのが、北斎が「神奈川沖浪裏」を描き上げるまでの工程です。北斎が若いころから「浪」に興味を持ち、如何にして描き上げたか、残されたスケッチなどから考察する展示もあります。ビッグ・ウエーブを描き上げる画家のセンスと鍛錬が絵から伝わってきます。あらためて北斎がまれにみる天才絵師だったことが知らされました。

このことは映画「HOKUSAI」でも描かれております。映画と浮世絵展を共に体験出来て嬉しくなってしまいました。

都内では8月9日まで記念として「富嶽三十六景を集めろ! 浮世絵シールラリー!」が開催されております。

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s-『北斎と広重』浮世絵シールラリー03.jpg

さらに銀座・和光のショウウインドウにはビッグ・ウエーブが展示されております。

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東京では、五輪より北斎が盛り上がっています!…

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『川合玉堂』展・山種美術館 [世界の美術館&博物館]

東京では今年3月中旬に桜の開花が宣言されて下旬には満開となり、4月にはすでに葉桜となってしまいました。

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散った花びらが路面を飾っている4月1日、広尾の山種美術館で『川合玉堂展』を観てきました。

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サブタイトルに「山崎種二が愛した日本画の巨匠」とあるように、美術館の創立者・山崎種二氏が川合玉堂との親しい交流から蒐集された数多くの作品の展覧会です。

「山種美術館」は我が家では毎度お馴染みになっており、都内の近場で日本画と言えばここが最高です。何度訪れてもハズレはありません。写真などとは比べ物になりません。本物の持つ迫力、力強さを毎度のことながら感じております。

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展示品の中には以前にほかの企画展で拝見したものもありますが、あらためて拝見すると名画としての価値がさらに伝わり感動すらしてしまいます。

いつもながら思うのですが、作品の保存・修復などにどの位の時間と経費が必要なのでしょうか? 年寄りの一般庶民としては想像すらつきません。

今回は玉堂の師である望月玉泉や橋本雅邦などの作品も展示されてその技巧や画面構成なども見比べることが出来ます。それらの制作年は天保から明治年間となりますのですでに100年以上が経過しております。保存管理はどのように行っているのでしょうか?

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さらに付け加えるならば「表装」の素晴らしさがあります。展示されているほとんどの作品に同じ紋様の表装が施されております。美術館側で保存のために施されたものと思われますが、時代(年代)や作風に考慮しながらも一幅の芸術品として見事に仕上がっており、これまた感心をしてしまいます。

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玉堂と言えば横山大観と川端龍子の三者による「松竹梅」展が有名で、美術館所蔵の絵画や書、それに集合写真を以前拝見してその発想の面白さと出来栄えにビックリさせられました。今回もその一部が展示されて大喜びをしてしまいました。出来る事なら現存の作品等、関係するすべてを観たいものです。

最後に、我が家でお正月に欠かせない作品を紹介します。1942年(昭和17年)に美術館創立者の山崎種二氏のお嬢様の結婚を祝って川合玉堂から贈られた作品です。「松上双鶴」(絹本・彩色)です。

s-『川合玉堂 』展・「松上双鶴」1942(昭和17年).jpg

おめでたい作品なので、我が家ではお正月のお飾りとして使わさせていただいております。あらてめて実物を拝見して恐れ多くなってしまいました。やはり本物は素晴らしい!…

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『美を結ぶ。美をひらく。』展・サントリー美術館 [世界の美術館&博物館]

六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階に位置する「サントリー美術館」を訪れました。(2月22日)

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美術館のリニュアル・オープン記念最後を飾る展覧会です。

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サブタイトルに「美の交流が生んだ6つの物語」とあるように、あまたある美術品の中から日本と世界の交流から生まれた作品の数々が鑑賞できます。

6つの物語は、“古伊万里” “鍋島” “紅型” “和ガラス” “江戸・明治の浮世絵”そして “ガレ”の作品群で物語られます。すべてがサントリー美術館の収蔵品ですから驚かされます。収蔵品の価値の高さから、企画したキュレーターの発想と眼力の高さまで、「知識の交流が生んだ物語」とでも言いましょうか、お見事です。

s-『美を結ぶ。美をひらく。』展・サントリー美術館 チラシ02.jpg

ガレについては大きな思い出があります。もう十数年も前になりますが、パリ・オルセー美術館で見た “手”です。永い時間海底に居たのでしょうか、貝殻や藻などが複雑に絡み合いへばり付いています。ガラスケースの中、流れるセーヌ川の川面の陽光を浴びて怪しげで妙にエロティックだった事が記憶に残っています。

今回会場での写真撮影が許されていたのでガレだけ撮らせていただきました。会場で展示の最後を飾る、花器 “木立”と壺 “風景”です。2作品とも初めて拝見しました。

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s-『美を結ぶ。美をひらく。』展・ガレ壺「風景」.jpg

いつも、いつも思うのですが、どうやって作るのだろう? その技術的にも、その感性的にも…

各ジャンルであらためてそれぞれの “美”を堪能させていただきました、ありがとうございます。

最後に東京ミッドタウン内の無印良品のお店で見つけた巨大ポスターを紹介します。近代的な六本木のビル内で、いにしえの奈良時代と結ばれました、これも何かの縁なのでしょうか?…

s-『大仏ポスター』無印良品・東京ミッドタウン店.jpg

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『和宮 江戸へ』展・江戸東京博物館 [世界の美術館&博物館]

江戸東京博物館で開催されている『古代エジプト展』の半券を利用して同博物館の『和宮 江戸へ』展を鑑賞してきました。(1月30日)

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皇女和宮が江戸の徳川家へ嫁ぐ際に持参した品々や身の回りの日常品の数々を展示・鑑賞できる展覧会です。

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天皇の娘・皇女が侍の徳川家に嫁ぐ異例の出来事は、御所と武家の橋渡しをしたことで歴史に大きく残されております。しかも嫁いだ先の徳川家14代の家茂は婚礼後まもなく21歳で亡くなってしまい、その後の和宮様の苦労はどれほどのものだったか計り知れません。

80代まで天命を全うされた和宮様ですが、その人生で実際に使用された品々が展示されております。天皇家と徳川家ですから当然のことながら、我々一般庶民には手の届かないほど最高級品仕上げとなっております。当時、平民では見る事も出来なかったことでしょう。ただただ、見事と言うほかに言葉はありません、全てにおいて…。

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気になったのは、京から江戸への道中です。各地から江戸へ上る参勤交代ですら殿様を含めての大行列ですから、それ以上の警護と行列になったことでしょう。展示の解説を読むと、道具としての婚礼品の数々が嫁ぐ皇女とは別に運ばれて17日間を要したとありました。皇女様の御駕籠はそれとは別で、道具類以上に慎重な警備・警護がされたはずです。いったい江戸まで何日かかったのでしょうか、今では新幹線でたったの3時間ですが。

かなりの大人数による行列隊と思われます、途中の宿泊や食事などどのようにしていたのでしょうか、トイレを含めて…。膨大な費用だったことでしょうね。これこそ想像を絶します!

1枚、京鴨川の橋を渡る行列を描いた図がありました。やっぱりね、との感じです。

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別世界へ足を踏み入れた思いですが、まだ100年とか200年とかその程度の前の出来事です。今、現在の方がよほど別世界でしょうか、コロナ禍の真っただ中で…。

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『古代エジプト展』江戸東京博物館 [世界の美術館&博物館]

1月20日、JR両国駅のホームへの階段です。

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この日、両国国技館では大相撲初場所が開催中でしたが、コロナの影響を含めて幕内力士17名が休場するなど異例の場所となりました。しかも両横綱も不在です!…

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両国へのお目当ては国技館に隣接する『江戸東京博物館』です。

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『古代エジプト・天地創造の神話』展を鑑賞してきました。

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ここでもコロナの影響を受けて閑散としています。

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入館者は少なくても展示品は約130点余りでとても充実しております。良くこれほどまでの物を運んだと感心する大型の物からものから、手のひらに乗るような小型のものまで多種多様です。興味のある方にはたまらないでしょうね。

以前、ロンドンの大英博物館やニューヨークのメトロポリタン美術館などでかなりの遺品を拝見しましたが、ベルリンにもこれほどのものがある事を知りませんでした。本家本元のエジプトのカイロ博物館にはどれほどの展示品があるのか想像に絶します。

古代エジプトの神話では、すべてのものが海から生まれて、海に帰るそうです。神話に登場する神の化身アヌビスが、各コーナーで映像を駆使して解説してくれます。新しい解説と表現方法で、納得してわかりやすかったです。

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美術館、美術展は心に残ります。心と知識の引き出しがまたひとつ増えた感じがします…

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『琳派と印象派』展・アーティゾン美術館 [世界の美術館&博物館]

ブリヂストンの創業者である石橋正二郎氏が収集した美術品(現:石橋財団コレクション)を展示するために1952年東京・京橋の本社ビル内に開館されたのが「ブリヂストン美術館」です。半世紀を経て、5年の年月をかけてビルごと建て直して昨年1月に再開されたのが「アーティゾン美術館」です。ARTIZONはART(美術)とHORIZON(地平)を合わせた造語だそうです。

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コロナの影響でなかなか訪問できずに一年が経ち、ようやくこの1月14日に展覧会を鑑賞してきました。

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「琳派」と称される日本の国宝や重要文化財と「印象派」と呼ばれるマネやドガなどの作品を見比べる企画です。

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展覧会の顔となるデザインも実におしゃれで、そのセンスに眼を見張ります。背景に尾形光琳の「流水図広蓋」の波型をあしらい、その上にモネの「睡蓮の池」を置き合わせてグラデーション模様を描き、最前面には俵屋宗達の「風神雷神図屏風」から風神と雷神を抜き出して配置されております。

古今東西の美術品に秀でた方の作品なのでしょうね、きっと若い方で、私みたいな年寄りには発想できません!

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タイトルの琳派と印象派がこれほどまでに繋がりがあるとは思ってもおりませんでした。目からウロコ!、を感じてしまいました。企画そのものに拍手を贈ります。

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さらに初めて訪れたアーティゾン美術館の面白さにどっぷりハマってしまいました。建物そのものから各階の展示室に加えてビューデッキや休憩コーナーまで、これまでになかった美術館の造りです。

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今回は展示作品を目一杯楽しませていただきました。次回はさらに美術館そのものを楽しみたい思いです…

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『東山魁夷と四季の日本画』展・山種美術館 [世界の美術館&博物館]

2020年の我が家としては最後を飾る美術展を楽しんできました。(12月15日・山種美術館)

お目当ては東山魁夷の連作「京洛四季」の“年暮る”です。以前からこの美術館で何回か拝見しておりますが、現実の暮れの瀬に激動の一年の締めくくりとして鑑賞したかったのです。

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「京洛四季」連作4点を同時に鑑賞できる機会は滅多にありません。現在では描くことが出来ない京の風景にあらためて感動してしまいます。

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同時に皇居新宮殿に飾られた作品(皇居内の実際の写真も同時に展示)と共に、東山魁夷と同世代の画家たち(山口蓬春や上村松篁、川合玉堂などなど)の逸品も一堂に会しており、年末を飾るひときわ豪華で充実した展覧会でした。

日本画の宝物館・山種美術館が大好きです。この年になり年々日本画の素晴らしさが感じられるようになりました。

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展覧会だけではなくて、カレンダーや年賀状でも山種美術館が楽しめます。

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コロナの終息を祈りつつ、今年は何回山種美術館に足を運べるか楽しみでなりません…

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『日本美術の裏の裏』展・サントリー美術館 [世界の美術館&博物館]

リニュアル・オープンしたサントリー美術館を訪れました。

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“日本美術の裏の裏”とタイトルにあるように、サントリー美術館が所蔵する名品をただ単に正面からの鑑賞だけではなくて、趣向を凝らして多方面から鑑賞する展覧会です。

まず入館すると、どこからか水の流れる音が聞こえてきます。正面には今回のロゴ・デザインに使用されている江戸時代の円山応挙の一幅 “青楓瀑布図” が展示されており、水の効果音に納得です。

次は “空間をつくる” コーナーです。重要文化財の屏風が展示されている部屋は襖から入ります。

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床面に飛びまわる蝶々のシルエットが投影されたり、心がウキウキして笑みがこぼれるこれまでになかった演出が随所に施されておりました。

“和歌でわかる” コーナーには、一見不思議なポップが吊り下げられて反転した文字が写し出されています。

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コロナ対策のソーシャル・ディスタンスはこんな感じです。

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ほかにもコーナーは、“小をめでる” “風景にはいる” “心でえがく” “景色をさがす” とあり、まったく飽きません。見せ方に驚き、展示作品の質の高さに驚き、タイトル名に納得!です。

s-『日本美術の裏の裏』展・サントリー美術館 チラシ02.jpg

知ったかぶりをして、薀蓄を述べて、お高く留まっている、そんな感じはまったくありません。これが本来の美術・芸術を楽しむ方法なのでしょうか。楽しみながらも充実した時間でした…

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『国立西洋美術館・常設展』長期休館に伴って… [世界の美術館&博物館]

東京上野の国立西洋美術館は10月19日から長期の休館となっています。

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休館となる前日10月18日に“常設展”を鑑賞してきました。

これまでかなりの回数観ておりますが、今後一年半にわたって見られないと思うと何故か無性に寂しくなって慌てて行った次第です。

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日曜日でもあり企画展の“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展”の最終日と重なり、思っていた以上に込み合っておりました。

“常設展”は大人500円、65歳以上のシニアは無料です。(ラッキー!、やったね!)

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コロナの時代、これも想い出になるでしょう。

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会場内の展示作品と同時に建物その物や中庭の彫刻作品なども充実しており、西美は見どころ満載です。

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さらに常設展では写真撮影がOKです。一部の作品とフラッシュ撮影はダメですが…。

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私の大好きなミレーの“ダフニスとクロエ”です。

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古代ギリシャのラブストーリーで、主人公のふたりは幼くてダフニスくんは15歳、クロエちゃんは13歳です。ミレーにしては明るい色調でふたりの純粋無垢感がもろに伝わってきます。

ラヴェルが作曲した交響詩“ダフニスとクロエ”とそれをもとにしたバレエ作品が有名ですが、私はこのミレーの絵画が大好きです。西美の本館と新館をつなぐ2階の渡り廊下のような場所に展示されており、一時期展示替えのため撤去された時は寂しい思いをしましたが、今回戻っておりじっくりと鑑賞させていただきました。次に会えるのは一年半後でしょうか? それまでさよならです。

今回の会場には新規に購入されて作品が数点ありました。当然観るのは初めてです。

中でも驚かされたのが、モネの“睡蓮、柳の反映”です。

高さ約2m、延長約90mを越える壮大な“睡蓮”の一部分を、水面に映し出されて反転した画面を描いたものですが、長年に渡り行方不明でしかも大半が破損しております。

ルーブル美術館で偶然に見つかり、当時の持ち主である松下コレクションに返還され、西美に新規寄贈されたものだそうです。

s-『国立西洋美術館・常設展』モネ・睡蓮、柳の反映 解説.jpg

画面は一目見て何が何だかわからない状態です。

モネの全作品を学習させたAIに修復再現させた映像が、作品右側のモニターに映し出されておりました。

納得です、モネの“睡蓮”に間違いありません!

最先端の技術で古典作品が見事に蘇り、感動してしまいました。

s-『国立西洋美術館・常設展』モネ・睡蓮、柳の反映.jpg

久々に秋晴れとなった日曜日の午後、日本に居住権と永住権を持つ海外の素晴らしい美術品の数々を存分に楽しませていただきました。

ただひとつ、これも私が大好きなブリューゲルの“雪中の狩人”を見忘れました! 

残念ですが、一年半のお楽しみにとっておきましょう…

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『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』国立西洋美術館 [世界の美術館&博物館]

2004年4月に夫婦ふたりでロンドンを旅しました。5泊7日の日程で、昼間は『大英博物館』『ロンドン・ナショナル・ギャラリー』『マダム・タッソーろう人形館』などの美術館を巡り、夜は『マンマ・ミーア』『チキ・チキ・バンバン』『レ・ミゼラブル』などロンドン産のミュージカルを楽しむ旅でした。

それから16年、『ロンドン・ナショナル・ギャラリー』の名品61点が来日公開されると知り、大喜びをして絶対に見に行くと決めていましたが、開幕直前にコロナの影響で美術館そのものが閉館されてしまいました。コロナの収束がわからずにその後の開館予定もわからない中、しばらくして会期変更が発表されました。現地美術館と大掛かりな協議が行われたものと思われます、長期間に渡り日本に留め置かれて返還の時期もわからない状態でしたから…。会期の変更決定までには多くの関係者の方々のご苦労があったことと思われます。感謝の言葉しかありません。

東京での延期された公開期日の終了が迫る10月8日、あいにくの雨模様ですが会場の国立西洋美術館へ出かけました。(写真は向いの東京文化会館から撮影)

s-『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』国立西洋美術館 外観.jpg

当初は3月3日から6月14日までの会期でしたが、丸々3ヶ月以上遅れての開催です。

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コロナ対策のためにチケットはオンラインのみの発売で、しかも日時指定で入場時間が制限されております。

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入場者数が制限されているために混雑は無くて、ゆっくり鑑賞できます。

メイン・エントランスの装飾には驚かされました。ロンドンの雰囲気です。

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来日した61点すべてが名画です。教科書や美術書に掲載されている作品ばかりです。

私たちにとっては、16年前の現地ロンドンで鑑賞した記憶が蘇ります。

年齢が重なり、見る眼も変わり、見かたも変わり、一味違う感激に浸されました。

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海外の大きな美術館では途中、ティー・タイムの休憩を含めて4時間の鑑賞が精一杯です。それ以上は疲れて何を見ているのかわからなくなります。

ナショナル・ギャラリーでもそうでした。疲れたからもう帰ろうと出口に向かったところ、最後の最後、出口直前の壁面に展示されていたのがゴッホの“ひまわり”で、疲れも忘れて見入っていたことが思い出されました。

今回の西美でも会場の最終壁面で“ひまわり”が光り輝いており、ロンドンと同じ演出で感激してしまいました。

映画館やお芝居の舞台そして美術館など大好きで、今では生活の一部となっております。少しづつですが制限が緩和されてきましたが、オンラインの日時指定など煩わしい手続きをしなくてもいつでも気楽にふらっと行きたいものです。まだまだ時間がかかりそうですが、首を長ぁ~くしてまっています。年寄りの楽しみなので…

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