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『ピアノの想い出』外出自粛の中で… [コンサート]

東京都に発令されていた新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言は解除されたものの、様々な制約・制限は続いております。先週、古いLPレコードを見つけて懐かしんでいたところ、さらに懐かしいものを見つけてしまいました。

私の生まれた家のすぐ隣が「クララピアノ教室」を営んでおり毎日のように遊びに行って、幼稚園入園前から正式にピアノのレッスンを受け始めました。当時はまだ「バイエル」が教則本でした。色は褪せてボロボロになった「子供のバイエル」表紙です。

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巻末のページで、中央枠内右下の(55・10)は1955年10月発行の意味でしょうか? 私がピアノを習い始めたのが4歳、1955年(昭和30年)ですので間違いないと思われます。もう65年も前で、当時の¥300は相当な金額に思われます。毎月の月謝+教則本、思い切った出費で両親に感謝しかありません。

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「クララピアノ教室」は先生が引っ越されて小学校4年で残念ながら終了してしまいました。それでもピアノは好きだったのですね、楽譜を通じて様々な音楽を楽しんでおりました。

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「全音ピアノ・ピース」の皇帝円舞曲は¥70、1963年12歳の中学1年で購入しています。

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音楽之友社の「ベートーヴェン 第六交響曲」の全曲スコアは¥300、昭和41年(1966年)15歳の高校1年です。

この1966年は忘れられない年で、カラヤンとベルリンフィル、シャルル・ミンシュとフランス放管に加えてピアノ界の巨匠とモテモテの若き新星など、来日公演が目白押しでした。

先ずは「ヴァン・クライバーン」のソロ・リサイタルは5月、東京文化会館でした。

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続く翌6月には「アルトゥール・ルービンシュタイン」のソロ・リサイタルも東京文化会館です。

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当日に発表された演奏曲目はタイプ打ちのコピーでした。

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クライバーンのリサイタルでは客席のほとんどが若い女性で占められており、カーテンコールでは花束を手にした女性達がステージ前に押しかけて、さながらロック・コンサート会場に居るようでした。

ルービンシュタインのプログラム(パンフレット)には、レポート用紙に書かれた当時の手書きの感想文が挟まれており読み返すと、客席はしかめっ面をしたおじさん達だらけで静まり返り、演奏を楽しむ雰囲気は感じられずに、ただただルービンシュタインと同じ空間に居る事だけが良かった…、などと記されております。15歳の少年の正直な感想でしょうね。

外出自粛宣言の中、最近TVで放送されている「駅ピアノ」や「空港ピアノ」で癒されております。プロ・アマを問わずに子供から年配まで大勢の方が自分の弾ける範囲でピアノを披露しております。純粋にピアノを弾く喜びや、純粋にピアノが聴ける喜びが伝わってきます。ピアノっていいもんですね。70近いおじさんですがもう一度練習したくなりました、弾けても「ネコふんじゃった」くらいかな?…

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私のお気に入り [コンサート]

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「My Favourite Things」(私のお気に入り)、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』のナンバーで悲しい時やつらい時には自分の好きなものを思い出せば、そのつらさを忘れて幸せになれる…、と歌われます。

新型コロナウイルス対策で4月7日に緊急事態宣言が発令されて6週間が経ちました。解除の宣言が見えない東京都民にとってはじィ~ッと我慢で外出自粛の生活が続いております。図書館にも、映画館にも、美術館にも行けないつらさを、「私のお気に入り」を見つけることで発散しております。

幼いころから音楽が大好きで少年期からクラシックのLPレコードを買い集めておりました。そんな子供時代のお気に入りを見つけました。ピエール・モントゥー指揮のアルバムです。昭和38年(1963年)発売が明記されていますので、私が12歳中学1年生で買ったものです。

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当時はピエール・モントゥーやシャルル・ミンシュなどが健在で大活躍をしていた時代です。12歳の少年は名曲集めに奔走していたのでしょうね。シューベルトの“未完成”はアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、“白鳥の湖”はロンドン交響楽団の演奏です。(モントゥーは64年7月に89歳で死去、晩年の録音です)静謐で端正な演奏はモントゥーの人柄でしょうか。

当時のLPレコードには解説と共にスコアが付属されていることが多くありました。懐かしい~、です。

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私の中学高校時代はカラヤンとバーンステイン、ふたりのマエストロが大スターでした。バーンステインのレコードで一番のお気に入りがモントゥーのアルバムと並んでおりました。66年15歳の高校1年生で購入したガーシュインとグローフェの誰もが知っている名曲集です。“ラプソディー・イン・ブルー”、“パリのアメリカ人”、“組曲 グランド・キャニオンより4曲”が収められており、これこそアメリカだと感じさせる明るくダイナミックな演奏です。ピアノは当然バーンステインです。

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あらためて聴くと音楽ってなんて素晴らしいんだと感じます。10代の少年はどんな気持ちで聴いていたのでしょうか? 訊ねてみたいものです。

まだまだ続く東京都の「STAY HOME」要請、音楽の力で乗り切る勇気が湧いてきました…!

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アニメ『サザエさん』のオープニング・タイトル [国内旅行]

TVアニメ『サザエさん』のオープニング・タイトルは、サザエさんが日本全国を旅しながら名所・名物を紹介・案内する内容となっております。現在4月からの放送では“東京”が紹介されております。

定番の「東京駅」から始まりますが、お決まりの「東京タワー」や「東京スカイツリー」は登場しません。新しい東京の魅力としては「レインボーブリッジ」と、築地から移転した「豊洲市場」だけで、「浅草・三社祭り」と「上野・不忍池」を経て、ほとんどが東大・赤門前から王子に向かう本郷通り沿いが紹介・案内されます。私は豊島区駒込に生まれて高校まで育ちました。サザエさんが訪れる場所が私の幼き頃の遊び場で、オープニング・タイトルに懐かしさと親近感で見入ってしまいました。

コロナウイルスのお陰で外出自粛が続く中でひと時の安らぎを覚えました。TV番組の画像は使用できませんので手元の写真の中から、サザエさんが訪れた名所をご案内します。

先ずは「六義園(りくぎえん)」、駒込駅改札を出て左ほぼ目の前です。ただし入口は少し離れております。徳川将軍・綱吉が造営した庭園で現在は都立庭園で入場料は一般¥300、65歳以上は¥150です。四季折々、日本庭園の素晴らしさが味わえます。特に桜とツツジが有名で、桜の枝垂桜と秋の紅葉の最盛期にはライトアップされて大勢のお客様が訪れます。サザエさんも桜のライトアップ時に訪問しています。

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中学校ではこの六義園を一周するマラソンが体育の授業に取り入れられておりました。一周で何㌔だったのかは覚えておりませんが…。

六義園前の本郷通りを少し上がり霜降り橋の交差点を過ぎると、なだらかなカーブの左側に「旧古河庭園」があります。

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大正時代に旧古河財閥の邸宅として建てられたもので、洋館と共に日本庭園と西洋庭園がそれぞれに整備されており、特に年間を通してバラの名所としても有名です。現在は都が管理しており、入場料は一般¥150、65歳以上は¥70と庶民的な料金(洋館は別に¥800)ですが、見どころは豊富で庭園だけでも十分満足できます。

さらに本郷通りを上ると、庚申塚を過ぎて右に小高い「飛鳥山公園」が見えてきます。江戸時代に徳川吉宗が整備、1300本もの桜(ソメイヨシノ)を植林して以来、都内でも有数の桜の名所となっています。

公園横には都内で唯一残る路面電車(都電・現在名は“東京さくらトラム”)が走り、公園の麓と山頂を結ぶカタツムリ型のスロープカー(飛鳥山公園モノレール)が整備されて家族連れで年間賑わっております。サザエさんの映像では“さくらトラム”としかテロップされませんが、右の路面電車がさくらトラムで、左上のスロープ・カーがモノレールです。

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オープニング・タイトルでひとつだけ知らないものがありました。“鴨台さざえ堂”です。気になって調べてみると本郷通りから少しばかりはずれた西巣鴨の大正大学構内に建てられたお堂でした。大正大学そのものは知っていますが中に入ったことは無くてその存在を知りませんでした。屋根の形がサザエの殻に似ているために付けられたそうで正式には“鴨台さざえ堂(おうだいさざえどう)”と言うそうです。後方が大学のキャンパスです。

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半世紀以上前に遊んだ楽しい記憶と共に、新しい事象も知ることができました。外出自粛要請もなかなか捨てたものではありませんね。まだまだあと半月は続きます、今度は何を勉強しようかしら…?その前にもう一度「サザエさん」の番組を見てみます!!

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『コロナウイルスによる悲しい影響 その3』・ミュージカル [オペラとミュージカル]

ミュージカル『ミス・サイゴン』帝国劇場で4年振りの再演です。

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1992年に本田美奈子さんの日本初演から、再演される度に観劇しております。2000年1月にニューヨークを訪れて、初めてブロードウエイで観たミュージカルもこの『ミス・サイゴン』で9年目のロングラン中でした。一番最近でも4年前、市村正親さんがエンジニア役を演じるのは最後かも知れないと報道されて観にいきました。舞台美術や振り付けなどに新演出が施されており目を見張った事が記憶に残るなど、いろいろな思い出が詰まった大好きなミュージカルのひとつです。

一般の前売り前にネットによる劇場の先行予約抽選や先行前売りを試みましたが、先行予約抽選にははずれて、先行前売りではネットがようやく繋がった時にはすべて売り切れており、前評判の凄さを実感させられました。最後の手段としてチケットぴあに挑戦して、ようやくどうにかしてチケットを手に入れました。S席ですが2階最前列のど真ん中の座席です。(6月17日・昼の部)

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今回は主役のキム役やエンジニア役を4名で演じるクアトロキャストとなっています。4人の中から選んだキム役は沖縄出身の屋比久知奈さんです。彼女について知っていることはディズニーのアニメ映画『モアナと伝説の海』で主役のヒロイン、モアナの日本語吹き替えに出演したことぐらいで、当然ながら舞台は知りません。ロンドンやブロードウエイ初演のリア・サロンガさんや日本初演の本田美奈子さんなどと同様に、我が家にとっては舞台未知数の女優さんに期待を掛けました。

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久々に、帝劇の大舞台でスペクタクルなミュージカルを味わえると喜んでおりましたが、コロナウイルスのお陰で公演はすべて中止となりました。6月だから大丈夫かな?と少しばかり期待はしていたのですが…。

図書館は閉まり、手元にある美術館の切符もただの紙切れになり、映画館の再開も不明、お芝居もダメ!、たくッ、コロナの奴め…!

現在チケットぴあに払い戻しの手続き中ですが、返金はいつになることやら…。チケットぴあも大変なことになっていることでしょうね。コンサートやライブ、演劇などの催しが相当数中止となり販売よりも払い戻し業務に苦労していることでしょう、お察しいたします。

劇場やキャストのスケジュールなどで、すぐには次回の開催は決まらないかも知れませんが、コロナが収束したらぜひ上演していただきたいです。ファンはみんな首を長ぁ~くして待っております…。

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