『琳派 俵屋宗達から田中一光へ』展 山種美術館 [世界の美術館&博物館]
真夏を感じさせる強い日差しの中、山種美術館で『琳派 俵屋宗達から田中一光へ 展』を観てきました。(6月26日)
入館すると真っ先に、振り向いた“鹿”が出迎えてくれます。田中一光の“JAPAN”(1986年)です。どこかで見た覚えがあり、隣に進むと元となった田中親美の“平家納経 原文見返し”(大正ー昭和時代)があります。さらに進むと俵屋宗達の“本阿弥光悦 鹿下絵新古今集和歌巻断簡”(17世紀 江戸時代)が展示されて、“鹿”の遍歴が見て取れる仕組みになっています。
このようにして琳派の名作、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一などの作品が、現代のグラフィックデザイナー・田中一光にどのような影響を与えたか、学びながら鑑賞できる展覧会となっています。
江戸時代の琳派の作品には現代にも通用するモダンなデザインもかなり見受けられます。今回のように見比べることで、何故か興奮すら感じられます。山種美術館には元々、エントランス・ロビーの壁面に加山又造の“千羽鶴”(1977年)の陶板(製作は番浦史郎)が飾られております。今回その意味、意義を知ることが出来ました。
美術館そのものの面白さも堪能でき、次回の訪問が楽しみです。
2018-07-03 05:00
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