寅さんとゴクミ [お気に入りの映画]
一ヶ月ほど前に葛飾柴又の『寅さん記念館』を訪れて、映画『男はつらいよ』シリーズが無性に見たくなりました。運良く毎週土曜日の夕刻6時54分からBSジャパンで連続放映をしており、早速視聴する事にしました。土日は仕事のために一旦録画してからの視聴です。この放送、気が付くのが遅くてすでに42作目、1989年制作公開された『男はつらいよ ぼくの伯父さん』になっておりました。寅さんの甥(妹さくらの息子)で浪人生の満男が、高校の後輩・及川 泉と出会い胸をときめかすストーリーが軸となっております。泉役に当時国民的美少女と騒がれた後藤久美子さんが演じております。彼女は当時15歳、アイドルの絶頂期です。
最年少のマドンナは今見ても初々しくて、可愛らしく、当時の売れっ子振りが画面から伝わってくるようです。この後ゴクミのマドンナ役が3本連続して制作されます。懐かしさの余りすべて見てしまいました。43作目『寅次郎の休日』(1990年)、44作目『寅次郎の告白』(1991年)、45作目『寅次郎の青春』(1992年)と、続きます。
ゴクミは48作目『寅次郎 紅の花』(1995年)で、ゲスト出演が最後となります。21歳の若さです。
結局、満男の恋は叶わず、しかも泉の結婚式をメチャメチャにしてしまうなど波乱の失恋となるのですが、そこは寅さんの登場で万事めでたし、めでたし、となるわけです。山田洋次監督の脚本も今さらですが素晴らしいもので、ゲストの女優さんたちの全力投球がそれを支えております。ただ、ただ、日常の普通の暮らしを描いているだけの作品ですが、日本中の人々が寅さんの大ファンになった事が痛いほど感じられます。私もそのひとりですが…。
後藤久美子さんはその後フランス人のレーサー、ジャン・アレジさんと結婚をして3人の子供たちにも恵まれて、幸せな家庭を築かれました。
現在40歳だそうですが、素敵に年をとられたようでその美貌は少しも失われておりません。今はスイスにお住まいとのことですが、時々日本のテレビでCMに出演されて、“これ、ゴクミだよね…?”と驚かされてしまうことがあります。資生堂のMAQuillAGEやサントリーのオランジーナのコマーシャルが記憶にあります。叱ってくれたり、助言をしてくれる『寅おじちゃま』はもうおりませんが、泉さんの幸せな家庭と今後のご活躍を願わないではいられません。20年以上前の映画作品を存分に楽しませていただきました、寅さんファミリーに感謝、感謝、です…
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