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ミュージカル『ミス・サイゴン』帝国劇場 [オペラとミュージカル]

ミュージカル『ミス・サイゴン』を観てきました(帝国劇場8月12日夜の部)s-ミス・サイゴン 入場券.jpg

この『ミス・サイゴン』は、2000年1月にニューヨーク・ブロードウエイで見て以来ですから14年ぶりの観劇となります。当時ブロードウエイは、9年目のロングラン続演中でした。s-NYブロードウエイ劇場『Miss Saigon』2000.01.jpg

89年にロンドンで初演されて25年が経ち、衣装から舞台美術まですべてが一新された新演出版が今年5月にロンドン・プリンス・エドワード劇場で始まりました。s-ロンドン・プリンス・エドワード劇場『ミス・サイゴン』.jpg

このプリンス・エドワードは、私たち夫婦が04年4月に『マンマ・ミーア!』を観た劇場です。s-ロンドン・プリンス・エドワード劇場『マンマ・ミーア』.jpg

帝劇ではこの新演出版の上演で、ポスターやパンフレットのデザインまでもが一新されております。s-帝国劇場06.jpgs-ミス・サイゴン パンフレット.jpgs-ミス・サイゴン 本日のキャスト03.jpg

新演出版、よりリアルに、より生々しい演出です。70年代のベトナム戦争当時の物語が21世紀の現代にもそのまま通じる演出となりました。また、ダンス・ナンバーのパフォーマンスが充実して見ごたえが増しました。特に、サイゴン陥落の"The Fall of Saigon"(旧演出版)が新演出版では"The Morning of Dragon"と名を変えて、さらにAct2の"American Dream"もダンス・パフォーマンスいっぱいのシーンと変わっております。つくずく残念なのがAmerican Dreamを歌うエンジニア役の市村正親さんが早期のガン治療のため降板してしまったことです。エンジニア一番の見せどころ、聞かせどころでもあり、振り付けも変わり、ダンス・パフォーマンスも増えておりますので、降板した事は本人が一番悔しがっている事でしょう。私たちも“市村正親のエンジニア”を見たさに今回の観劇を決めたほどです。重ね重ね残念でしたが、健康なからだを早くに取り戻して、元気な姿を舞台で見せてほしいものです。劇団四季の時代からファンのひとりとして、病気治癒をお祈りいたします。

新演出版はセリフの一部も変更され、ミュージカル・ナンバーも一曲追加されております。クリスの妻エレナが自身の複雑な心境を歌う"Maybe"です。この曲が追加されたために主人公キムと元米兵の恋人クリス、アメリカ人妻のエレナ、それぞれ三人の心境が明確に表現される事となりました。元から歌われていたかのようで、しっくりと場面に溶け込んでおります。時代を超えて、末永く上演される名作ミュージカルでしょう。92年春、日本初演時の本田美奈子さん演じるキムが思い出されます。今さらですが、彼女のキムは完璧でした。ご存命ならばキム役を演じ続けたことでしょう。ご冥福を祈らないではいられません…。

 


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