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映画『私はマリア・カラス』TOHOシネマズ日本橋 [お気に入りの映画]

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映画『私はマリア・カラス』を観てきました。(18年12月27日 TOHOシネマズ日本橋・スクリーン2)

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昨年暮れ、オペラ好きにとって一年の締めくくりにふさわしい作品に出合いました。のっけから言葉になりませんでした。蝶々夫人のステージがカラー映像で映し出されるのです。8㎜カメラで隠し撮りされたものでしょうか、カラスが演じているのです!、カラスが歌っているのです!、この時代にこのような映像が現存するのです、驚きです。

世界中のカラスの知り合いやファンを3年に渡って訪ね歩いて、所蔵する手紙や映像などあらゆる記録でマリア・カラスの人間像を再構築して描き出したドキュメンタリー作品です。

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個人的ですが私にとってカラスは、プライドが高くてとっつきにくい女性と思っていました。歌はうまいものの少し鼻にかかった歌声にそんな性格を感じていたのです。そんな思いは見事にひっくり返されてしまいました。ありふれたひとりの女性だったのです。自身の仕事に誇りを持ち、誰でもが経験する恋愛をしたひとりの人間だったのです。インタビュー映像は圧巻です。質問に実に丁寧に応えております、もっとびっきらぼうに本心は言わないタイプだと思っていたので驚きだけでなく感激してしまいました。

映画の構成に合わせた選曲も見事です。特にトスカの“歌に生き、恋に生き”や椿姫の“さようなら、過ぎ去った日々よ”などカラス本人の心情に合わせており涙が出そうになりました。

オペラ好きな私は中高生の頃からカラスのLPレコードを買い集めていましたが、最近は14年にデジタル・リマスターされたCDを少しずつ買い直しております。

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今、この記事も“トスカ”を聴きながら書いております。51年生まれの私にとって20代までの短い期間でしたがカラスと同じ時代の空気を吸えたことがささやかな自慢です。映画では復帰したものの実際には最後となったステージ、NHKホールの映像も登場します。ステージを去る姿は、見ていてこみ上げるものを感じてしまいました。思い出せば、ステージを降りた後のカラスを描いた映画が02年に公開されました。親友であったフランコ・ゼフィレリ監督がどこまでがノンフィクションでどこまでがフィクションだかわからないほど緻密に描かれた傑作です。

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77年に53歳の若さで亡くなられた後も、“マリア・カラス”は音声でも映像でも生き続けています。やはり大好きです!!…

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