宝塚歌劇100周年 [演劇・舞台]
朝日新聞夕刊に『人生の贈りもの』と題したインタビュー形式の連載コラムがあります。政治や経済界のみならず著名な芸能人たちが、その生い立ちからこれまでの人生を語るもので、毎回興味津々で読んでしまいます。
08年5月に宝塚の元トップ・スター安奈淳さんがこのコラムに取り上げられて、見出しに“女優 安奈淳(60)”とあり、「えっ、オトミが60才!…」と、自分の歳を棚に上げてビックリしたことがありました。安奈 淳さん、本名・富岡 美樹(トミオカ ミキ)さん、1947年7月29日生まれですので、わたしよりチョッピリおねえさんです。今回1月6日から17日まで同じ宝塚の鳳蘭さんが取り上げられております。題して“女優 鳳蘭(67)”、中国名・荘 芝蘭(ツエン・ツーレン)さんでニックネームがツレちゃん、現在の日本名は荘田 蘭(ソウダ ラン)さん、1946年1月22日生まれでオトミの1期先輩になります。この連載記事に懐かしい写真が掲載されました。
73年の宝塚大劇場でのショー『ラ・ラ・ファンタシーク』です。前列左から、えびちゃん(大原ますみ)、ツレちゃん(鳳蘭)、それにオトミ(安奈淳)のゴールデン・トリオです。実になつかしく感じる写真です。
男役のトップスターさんより私は娘役の大原ますみさんに惹かれておりました。やはり男の血がそうさせるのでしょうか。大原ますみさん、本名・蛯原理代子(エビハラ リヨコ)さんでえびちゃん、1942年11月17日生まれでトリオの中では最年長です。小さな画像ですが、えびちゃんです。
当時、お人形なような愛くるしい顔立ちに青年心がそそられたと言うべきでしょうか。
そのころ働いていた職場でバイトの女子高生たちがほとんど皆、宝塚の大ファンで、芸名で呼ばずに本名から取ったニックネームで呼ぶことや、宝塚歌劇の楽しさや面白さをすべて彼女たちから教わったと言っても過言ではないでしょう。まだ『ベルばら~』が上演される前のことです。
彼女たちの影響もあり、1973年夏、本家宝塚大劇場まで出かけて鑑賞したのが当時の星組公演『この恋は雲の涯まで』です。ツレちゃんの源義経、えびちゃんの静御前で泣かされてしまいました。
この作品、昨年NHK・TVで放映されて40年ぶりの舞台にすっかり感動してしまいました。92年に大劇場で収録された雪組の公演で義経を杜 けあき、静御前が紫 ともの出演でした。出演者は違うものの大劇場と東京宝塚劇場と2回見た舞台が思い出されて、Blu-rayに保存してしまいました。それにしてもえびちゃんの静御前は可愛らしくもあり、色っぽくもあり最高だったように今更ながら思います。
時代の経つのは早いもので、当時のトップスターさんたちも今では60代から70代、バイトの女子高生たちも50代終わりの年齢になっております。宝塚も今年で100周年を迎えて、4月5日の記念式典が行われるそうです。この日、大劇場のロビー棟2、3階に『宝塚歌劇の殿堂』のオープンが先日発表されました。舞台衣装などゆかりの品物とともに、貢献したタカラジェンヌ64名、理事長・演出家36名の計100名が顕彰されるそうです。
〈『宝塚歌劇の殿堂』イメージ図〉
残念ながらえびちゃんは入っておりませんが、『ベルばら~』の貢献でツレちゃんやオトミは入っております。入場料500円なり。見に行かねば…。
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