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ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』2021・日生劇場 [オペラとミュージカル]

久々にステージ・ミュージカルを堪能してきました。(2021年2月8日・昼の部)

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見事なアンサンブルに酔いしれてしまいました。

年齢を重ねるごとに生のステージに接する機会が減りました。そのお陰で若い新しいキャストの皆さんを知りません。今回も主役級の方々以外は初めて拝見しますが、舞台に立つだけのことはあって皆さん全員が見事な演技を披露してくれました。

ロシアの小さな寒村のお話を米国で舞台化して日本人が演じているわけですが、これまでは再演を重ねる名作として “プレタポルテ” の感覚でした。それが今回は職人さんが丹精込めて作り上げた “オートクチュール” 感覚に変わりました。半世紀以上にわたり繰り返して上演されているにも関わらずに、初演時のオリジナルティを残しつつ、時代の変化で細部には手を加えたものの、日本人による日本人のための心揺さぶる作品に仕上がっております。職人技で作り上げた、まさに “オートクチュール” の誂え品です。シニア世代の私には余計に感じられるのかも知れません。

特に目を見張ったのが振り付けです。オープニングの村人たちの登場からラストのお別れまで、一挙手一動すべてに振り付けが施されております。演出ではなくて、振り付けなのです。

ダンスシーンのパフォーマンスのみならず、全編において事細かに振り付けが指示されており、キャストの皆さんは見事なアンサンブルを構築して目を見張るばかりです。まさに「ブラボー!」です。

やはり生の舞台は素晴らしいです。昨年は切符も購入して楽しみにしていた『ミス・サイゴン』がコロナで休止となり残念でしたが、今回はしっかりした感染予防対策がとられての上演です。

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初めてアナテフカ村に足を踏み入れたのは1967年9月で、当時は16歳の高校生でした。

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以来、今月2月1日には70歳を迎えて感慨深いものがあります。

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当時のスタッフ、キャストの皆さんの中には、すでに次の世界へ引っ越された方が大勢いらっしゃいます。

半世紀もの時間空間は大きいです。帝劇公演のプログラムに掲載された広告を紹介します。ジャルパックの香港・マカオ4日間は約15万円、ハワイ7日間は当時ひとり約30万円なり…

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日立のステレオの約10万円は納得できますが、電子レンジがなんと298,000円もするのです!驚きです…

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今でも変わらないのは、生の舞台の素晴らしさです。オペラやミュージカル、お芝居や落語の高座、バレエにコンサート、生で味わえる喜びは何事にも代えられません。そのひとつひとつが心の引き出しを豊かにしてくれます。

50年以上もお付き合いしてきたこのミュージカルは50年後も上演されるのでしょうか? ヴェルディやプッチーニのオペラのようにクラシックとして残っているのでしょうか? 残念ながらその時代には私は観ることが出来ません…

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